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COVID-19 と川崎病

Yahooニュースなどで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行中のニューヨーク州において、先週ぐらいから新型コロナ感染者の小児の中で川崎病や毒素性ショック症候群に似た症状を合併する症例の報告が散見されます。

その報告によると、

主な症状は、熱が5日以上続く」、「目の充血」、「発疹」、「腹痛、下痢、嘔吐」などで、

♦これらの症状が見られる小児の60%が新型コロナのウイルス検査で陽性結果
♦これらの症状が見られる小児の40%が新型コロナの抗体検査で陽性結果(感染したのは数週間前と見られる)
♦これらの症状が見られる71%の小児が重症のためICU(集中治療室)で治療中
♦重症患者の19%が挿管治療中

子どもの発症年齢は、5~9歳が29%ともっとも多く、次に10~14歳が28%

人種別では、白人が25%と最も多く、次に黒人22%、ヒスパニック系などが19%、アジア系は3%

通常の川崎病では、日本人を含むアジア系に多く発症しており、好発年齢は5歳未満が88%と最も多く、COVID-19 関連の報告とは少し違っています。

川崎病の原因はまだはっきりしていませんが、ウイルスや細菌に感染したのをきっかけにそれを防ごうとする免疫反応がおこり、全身の中小の血管に炎症が生じるのではないかと考えられています。

5月7日に日本川崎病学会から、「川崎病とCOVID-19 に関する報道について」の声明が出されました。

それによると、令和2年2月~4月の川崎病の発生状況、重症度のヒアリングでは、患者数は平年並みか減少しており、国内でCOVID-19 にかかった小児で、川崎病や川崎病類似の重症例は確認されていないようです。また、お隣の韓国でも同様に川崎病患者にCOVID-19 陽性者は一例もないとの事。

未知のウイルスでありまだ不明な事が多いため、今後も注意深く経過を観ていく必要がありそうです。

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