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今シーズンは2月に入ってから、2度目のインフルエンザA型に罹るお子さんが増えています 😥
A(H1N1)pdm09(2009年の新型インフルエンザが季節性になったもの)とA(H3N2)亜型(香港型と言われるもの)の2種類のA型がほぼ半々で流行しているためです。
国立感染症研究所と全国地方衛生研究所が共同で行っている抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランスによると、ゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)の耐性ウイルス(くすりが効きにくいウイルス)が累計で解析対象となったA(H3N2)亜型46株のうち5株から検出され、検出率は10.9%となり、その後2月1日時点で、新たに3株報告されています。
今のところゾフルーザに耐性を持つインフルエンザウイルスのタイプは、全てA(H3N2)亜型で、A(H1N1)pdm09やB型からは検出されていないようです。
表を見る限りでは、やはり抗インフルエンザ薬の中でゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)の耐性株がA(H3N2)亜型で目立っています。
年末から流行していたA(H1N1)pdm09に対してはゾフルーザが効いていたけれども、2回目に罹る可能性のあるもうひとつのA(H3N2)亜型へはゾフルーザの効果が低い可能性があります。
A型という分類は同じでも分子構造が異なり、それぞれに対抗する抗体も違うため、A(H1N1)pdm09にかかった時に得られる免疫はA(H1N1)pdm09のものだけで、A(H3N2)亜型の予防としては通用しません。
ゾフルーザ耐性ウイルスのニュース後は、イナビル、リレンザなどの吸入薬やタミフル内服薬を希望される方も増えてきています。
ゾフルーザは1回服用で終了する薬なので特に小児においては需要拡大が見込まれ、今後は顆粒も発売予定と聞いていますが、今後のデータによってはどのような扱いになるのか…..
ゾフルーザがすべてのインフルエンザ感染者に効かないのではないではなく、耐性ウイルスの場合は効果の低い人もいる、ということを認識しておく必要があります。
耐性ウイルスが判定出来る迅速キットがあれば問題ないのですが 🙁